しゃもじ隊はもちろんグローバルでインターナショナルだ。つまりSHAMOJIだ。ヨシキがYOSHIKIなのに近い。ヤバイ、今熱狂のX-JAPANファンを敵に回した気がする。
そんな前フリなのも、こちらの『ウルフギャングステーキハウス』さんが日本初上陸する前にしゃもじ隊はハワイの同店でディナーをしてかなり好印象だったことを自慢したいからなのであった。マジメにハワイ滞在中に最も美味しい料理だったと言っても過言ではない。
ということは日本上陸を聞きつけるや否や!しゃもじGPSで居場所を突き止めミリ単位でガッチリロックオン。すなわち予約ゲット。
場所は六本木のロアビル近くの大通りを離れた所にある。ネオンと騒がしさで埋め尽くされた大通りとは違うこの雰囲気。立地よし。なかなか格調の高そうな店の面構えであり特級しゃもじを胸に差し、さぁ喰らおう!肉を。299。にくくう。ニクキュー。ニャー!
少し錯乱しつつ重いドアを開けると元気な女性達の声で「いらっしゃいませ~」ときたもんだ。確かにドアを開けて店内に入ったからにはいらっしゃったことは認めざるを得ないが、そう面と向かって言われると照れるなオイ。ちなみに洋服店でよく耳にする「どうぞごらんくださ~い」という声がけには毎度のことながら首をかしげる。なにか?ご覧くださいと言われるまでこちらとしてはご覧になってはいけないというのか。ご覧になるにも許可が必要だというそういうシステムなのか。ということはましてや購入する段になったら「こちら購入したく考えているのですがよろしかったでしょうか?いっしょにポテトもいかがでしたでしょうか?」と恐る恐る念押しをしなければならないのか(まずいこの展開。ストップストップ
まず入店すると入って左手にコンシェルジュが2名いて予約の確認などをこなしてくれます。さらに1名どうしてもゴスロリパーティーを彷彿とさせるミニスカートの店員さんが席まで案内してくれるというではないか。なんというかこれは新手の六本木風おもてなしなのだろうか。他のフロアスタッフさん達はフォーマル系のユニフォームなのだが、案内だけはプリチーにというコンセプトなのだろうか。しゃもじが動揺しています。どうせなら背中に羽が生えている位突き抜けていると一層クールジャパン(え?ちがう?
フロアは奥行きがある構成で側面に目立つ形でガラス張りのウィークインタイプのワインセラーがあります。なかなかカッコいいわ。奥の席は個室らしきスペースも。席と席の間は一見狭く感じるし実際感覚は狭いと思うが、実際に座っているとそれほど圧迫感は感じない。会話も拾わないしいろいろとその辺は考えているのかもしれない。
フロアスタッフの数は相当多い。全員にしゃもじ配ったら在庫切れ間違いなしだ。年配のスタッフもチラホラ。こういうお店はスタッフが老若男女入り交ざっているとむしろ好感が持てる。サービスにも厚みが出るというものだ。
さぁメニューだ。メニューもなんかカッコいいねー。ここで確認だが我々はここに何をしに来たのか?ん?そう、肉。それもエイジングビーフを喰らうために来たのだ。ということは究極的にはこうだ。肉を注文し、正座で黙し、水も飲まず、ただひたすらに肉を待つ。肉が来る。合掌し頬張り無言で味わう。そしておもむろに席を立ち、産地に一礼しその場を鮮やかに去る。いや待てこれでは無銭飲食だ。お会計お会計。
つまりなんというかあまり前菜だなんだと楽しむのではなく、こちらの名物Tボーンステーキに集中したいものですね、という話だ。ここでしゃもじ隊からアドバイスだ。Tボーンステーキは2人前・3人前・4人前とあり、訪問人数によってどのサイズでいくか充分に配慮しなければならない。「4人だけどアメリカンサイズだから4人前だと結構なボリュームで食べられないかも。いやでも男性もいるしそれくらいいけるんじゃない?でもでもステーキ以外も頼んでるしー」などと悩ましげな声が聞こえてくるはずだ。そこで天からしゃもじが降ってくる。「人数通りに頼むのじゃ」つまり2人なら2人前。3人なら3人前。4人なら4人前だ。当たり前すぎて座布団が飛んできそうだが、真実とは意外とシンプルなものなのだ。決してひねりがないとかそういうことでは断じてない。
実際ボリュームは結構あるよ。確かにアメリカンだ。ああそうだともキャサリン。しかしポイントは赤身肉であること。霜降り肉とは違い、まず食べていてもたれない。そして柔らかいのでさらっと食べられる。さらに味付けは肉の味重視なので食べ飽きない。がゆえに意外とペロリと食べ切れてしまうというカラクリなのだ。どうだまいったか。
ということで長らくお待たせしましたが注文とまいりましょう。まずは。さっきあれだけ言い放ったくせに前菜にジャンボシュリンプカクテル。ちっ・・違うんだこれにはマリアナ海溝より深いわけ(ry
メインはTボーンの2人前、Steak for twoで。4人ですが。ちっ・・違うん(ry
サイドメニューはハワイでハマったスピナッチとマッシュポテトをば。これは鉄板。スピナッチは絶対にオーダーすべき。
店員さんがステーキの置き場所を作るためにテーブルを調整します。ワクワクです。テカテカです。ツルツルです。
さぁ背後からジュージュー音を立ててヤツが近づいてきたようだ。満を持してオンザテーボー。まず撮影。Tボーンを挟んでヒレとサーロインがお目見えで1粒で2度美味しい状態。そして皿ごとオーブンで焼くためにお皿に肉汁が飛び散って豪快なことに;
さあさあほうっておくとせっかくのミディアムレアに火が入ってしまうのですかさず食べましょう。
むほー。これだ!この食感。肉肉しさ。外がカリッとしている焼き加減。肉自体の熟成感。押し寄せる満足感。
世の中に肉の食べ方があまたあれど、こうやって熟成された赤身肉を焼いて食うという食べ方以上に「肉を食べている感」を出せる食べ方はないのではなかろうか。太古の時代、人類の祖先達は火を使うことを覚え、肉を焼いて食すことに執心したという。それは恐らく彼らにとって革命であっただろう。まさに数千年の時を超えて今まさに追体験している。そんなロマンとしゃもじがここにあるのだ。もはやこれは食事という枠を超えた一大スペクタクルでありクロニクルであり年代記なのだ。
時代の流れに翻弄されながらまとめに突入。
オレ達は確かに肉を食った。そこには肉が確かにあった。だがそれだけでありそれだけでいい。以上終了。
とかいってるとまとめにならないのだが、それこそが本質であろう。ここでしか味わえない肉がここにある。そういうことだ。いきなり小さいことをいうと、スピナッチもマッシュポテトも付け合わせはちょっと少ない気がする。ハワイの同店比較で半分程度。肉は色々なルートや管理を経てお高めになるかもしれないが、ホウレンソウとジャガイモはそんなことないだろう・・その辺はなんとかなるといいのだが。
さらにサービスについては口コミでも「なんじゃこりゃー」という松田優作ばりの論調もあり楽しみにしてたが、オープン間もないこなれてない感じはあるものの、特に気になるものはなし。期待はサービスにではなく肉に求めましょうということだ。むしろ服装や年齢がバラエティーに富んでいて好感は持てた。
どうしても肉の塊が食いたいというアナタには是非体験してみてほしい。日常的に頂くのはお高めでありお求めやすくはないのだが、肉だけ食べてお会計でもいいじゃない。後はバルかどこかで飲みなおせばいいのだ(あ、お店に怒られちゃうわ
おいしゅうございました。
ごちそうさまでしたー